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痛みの原因事典

腰痛

平成28年度の厚生労働省国民生活基礎調査では、体に自覚症状がある人での症状ランキングでは、「腰痛」は男性で第1位、女性では第2位になっています。ちなみに、男性第2位、女性第1位ともに「肩こり」です。腰痛は、肩こりと並び最も多くの人が悩んでいる症状であり、一生のうちに腰痛にかかる確率は60~80%とも言われています。また、訴える率は年々上昇しているようです。

腰痛はこれまで年配者の病気と考えられてきましたが、近年の調査では20代から高齢者まで有病率が大きく変わらない事が分かっています(日本整形外科学会全国調査2003)。このことから、腰痛は年齢、性別を問わず多くの人が抱える症状であり、とても身近な存在と言えます。

ここでは、多くの人が抱える腰痛について、カイロプラクティックの視点から原因・治療法・対処法を解説していきます。

目次

腰痛とは?

腰痛の男性腰に痛みや疲労を感じてから3ヶ月経っても持続しているものを腰痛症といいます。

 

一般的に「腰痛」というと慢性腰痛が大半を占め、慢性的に腰が痛い、腰が張る、腰に重さを感じるなどの症状です。多くの場合、背中の下部(肋骨の下縁)から臀部あたりまでの範囲で痛みや重さを感じますが、足のしびれ感やだるさを伴うこともあります。
立ちっぱなし・デスクワーク・移動による長時間の座位姿勢など同じ姿勢を取り続ける事で腰に痛みを感じることが多く、寝起きなどに腰痛を感じることもあります。

また、急性腰痛をきっかけに慢性腰痛に移行してしまうケースもよくあります。

腰痛の原因

ストレスを抱えた人

腰痛の原因は様々ですが、原因を特定できる腰痛は約15%と言われています。原因が特定できるというのは、病院でのレントゲンやMRI、CTなどの検査により病変が確認できた場合のことを言います。つまり椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、骨折などの整形外科的な疾患から、腎結石、癌、血管などの内科的疾患がそれに当たります。

 

腰痛の主な原因は以下といわれています。

  • 姿勢の問題(日常生活の習慣や癖)
  • 関節の問題
  • 筋肉の問題
  • 運動習慣
  • 精神状態(ストレス)
  • 老化
  • 整形外科的疾患(椎間板ヘルニアなど)
  • 内科的疾患

その中でも慢性腰痛は様々な理由の結果、骨盤・腰部の関節の動きが悪くなり、加えて筋肉が硬まって血流が悪くなってしまうことで、痛みを感じている場合がほとんどです。
つまり、骨格と筋肉の両方が固まってしまい、身体を支えながらバランスをとる余裕がなくなってしまっているのです。 

腰痛と姿勢

姿勢によって腰の負担が違う

上の図は体重70kgの人の第3腰椎の椎間板内圧を立位100として、姿勢による負荷をパーセンテージで表したものです。仰向けで寝姿勢が最も負荷が小さく、座位での屈み+物を持ち上げる姿勢が最も負荷が大きいです。

仕事中に多いデスクワークでの不良姿勢では185%、立って重いものを持ち上げる姿勢は220%と腰椎にかなり負担がかかっているのが分かります。

このような負担が日々かかり続けることによって腰痛の原因となります。

腰痛と関節

関節を気にする女性腰痛に関わる関節で重要なものが腰椎・骨盤・股関節です。

不良姿勢や運動不足などで、腰椎や骨盤のバランスが悪くなり、股関節の動きが悪くなると、体を曲げる・反る・回すなどの動きがスムーズにできなくなり、日常生活の動きが負担となって、腰椎の関節表面や周りの靭帯組織に痛みが生じます。

また、背骨の歪みによって筋力の弱化や不必要な筋肉の緊張を引き起こしていることもあります。

腰痛と筋肉

筋肉の血行不良筋肉や筋膜は疲労が溜まり固まると、血行不良で酸欠状態になってしまい痛みがでます。こりや痛みを引き起こすメカニズムは血流の悪さが原因となる事が多いです。

筋肉や関節が上手く動かないと血液が滞り、栄養不足・酸欠のような状態に陥ります。
ストレスを感じた筋肉や関節は脳にヘルプサインを送りますが、その際にこりや痛みとして感じると言われています。
この状態が繰り返されると、筋肉の緊張(筋肉のコリ)が定着してしまい、少しの負荷がかかっただけでも辛く感じることが多いです。
また、長時間の座った状態や立っている状態が続くことは、筋肉の持続収縮を招きます。

腰痛と運動習慣

運動する男性関節や筋肉の問題が起こる要因は日頃の運動習慣が関係しています。いずれも筋肉の血行不良や使い過ぎによるところが多いので、日常的に適度な運動を心がけましょう。

 

・体に症状が大きく表れる原因

  • 長時間の座り姿勢など運動不足により、関節の可動域が低下し筋肉の血行不良が起こるもの
  • 力仕事やスポーツなどで関節や筋肉を、オーバーユース(使いすぎ症候群)し炎症が起こるもの

腰痛とストレス

ストレスを抱える人近年では原因が特定できない非特異的慢性腰痛の原因として、心理社会的要因が考えられるようになり、その一つにストレスがあげられています。

ストレスを受けることによって自律神経が乱れ、筋の緊張や血液循環の悪化とともに痛みのコントロールが難しくなり、慢性的な腰痛に繋がると考えられています。

ストレスが関係している慢性腰痛では、認知行動療法などの心理社会的アプローチを加えた集学的治療が有効との報告があります。

腰痛と老化

腰痛を抱えた高齢者よくご高齢の方から「腰が痛いのは老化だからしょうがないですか?」とお伺いされることがあります。しかし、老化が直接的な原因になるとすればご高齢の方はほとんどが腰痛ということになってしまいますがそんなこともありません。実際、腰痛を感じている多くの年代は20~50代が最も多く、30~40代がピークだそうです。

 

確かに年を重ねると筋肉量が少なくなり、筋肉の柔軟性が低くなり、骨密度も低下していく傾向になるので腰痛になるリスクは高くなります。日頃からの運動やストレッチや食生活の見直しなどで改善される可能性は大いにあります。

腰痛と整形外科的疾患

病院イメージ椎間板ヘルニア脊椎分離・すべり症腰椎脊柱管狭窄症など整形外科的疾患がきっかけで慢性腰痛に繋がることもあります。

疾患については各症例ページをご参照ください。

腰痛と内科的疾患

病院の診察腰痛と間違えやすく注意すべきことが内科的疾患による関連痛です。関連痛とは痛みとなる原因が生じた部位と異なる部位に感じる痛みのことで、内臓の痛みが体表に出てくる場合があります。

 

特に消化器、泌尿器、生殖器、後腹膜などに疾患がある場合に痛みが腰痛として感じられることがあります。動きによって痛みの軽減がない、1日中痛みが変わらない、マッサージ等を受けても全く変化が見られない場合は要注意です。

病院での診察をおすすめします。

・泌尿器系疾患(腎臓、尿管)
尿管結石、腎盂腎炎、腫瘍 など
・婦人科疾患(子宮、卵管、卵巣)
子宮内膜症、卵巣膿腫、子宮・卵巣腫瘍など
・消化器疾患(食道、胃、小腸、大腸、肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓)
潰瘍、膵・肝・胆嚢炎症および腫瘍など
・後腹膜疾患
後腹膜腫瘍、腸腰筋膿腫
胃・腎・前立腺癌による腫瘍の腰椎・骨盤への転移

腰痛が起こった時の対処方法は?

冷却イメージ腰痛で困ったときに一時的にでも自分で対処出来る方法が分かれば安心ですよね。「腰痛が起こった時に冷やすべき?温めるべき?」との質問をよくいただきます。
どちらを行うべきかは腰痛のタイプによって違います。
腰痛のタイプと冷やす事と温める事で体に起こる影響を解説していきます。

腰痛の急性期と慢性期のメカニズム

腰痛には急性と慢性があります。急性腰痛はぎっくり腰のことで強い痛みが起こることが多いです。

急性期の腰痛と慢性期の腰痛では痛みのメカニズムが異なるため、対処の方法も異なります。

急性期の腰痛の対処方法

急性期:冷やす、安静 冷やし、安静にすることで、炎症を抑制し、組織の障害を軽減出来る。

「冷やす」ということによって起こる変化を簡単に説明すると、抑制です。つまり、血液の流れを抑制したり、神経系の活動を抑制したり、細胞の活動を抑制させます。体全体で活動が抑制されているイメージです。

その結果、怪我をして流血している場合は止血の効果もあり、打撲した場合は神経系の活動が抑制されるので痛みが緩和できます。 腫れてきた部位では、腫れの進行が抑制されます。

慢性期の腰痛の対処方法

慢性期:暖める、動かす 暖め、軽く動かして、血行を良くし、発痛物質を除去する。

「温める」場合では冷やしたことの効果と逆のことが考えられます。温めた場所の血行は良くなり、神経系の活動や細胞レベルでの活動も活発になります。

そのため、運動前や試合などのウォーミングアップ時にとても有効であると考えられます。そもそもウォーミングアップの効果の一つに、筋肉を温める効果などがあります。

 

腰痛の対処方法

慢性腰痛の場合、慢性期の傷害に対する処置を行ってもらうと有効であると考えられます。

入浴などで身体を温めましょう

入浴する女性

急性期では炎症の進行を極力抑えるような処置が主流となりましたが、慢性期ではすでに激しい炎症反応は起こっていないので、冷やして血行を抑える必要はありません。慢性期において大事な事は、 傷害の回復(代謝の促進)となってきます。

傷害を回復させるには血流の改善は不可欠であり、 入浴や温熱、ストレッチによって血行は促進されます。温めたり、適度に動かすと筋肉は柔らかくなり、コリの解消になります。

炎症反応時以外は温めるのが有効

疲労を回復した女性腰痛にしても肩こりにしても筋肉がこった状態であることは実際に体験して感じている方も多いと思います。

筋肉が硬く強張ってしまうと、周囲の毛細血管などが圧迫され、結果的に血行不良を引き起こし、筋肉や周辺組織に血液やそこから来る栄養が滞ってしまい、 筋肉の疲労を回復できずに痛みを発してしまうと考えられます。

慢性期の傷害に対する処置は代謝を促進し、発痛物質を取り除き、組織の回復を促すことが大事です。
つまり、急性期のような激しい炎症反応が起こっている時以外は積極的に温める処置が有効であると考えます。

 

腰痛とカイロプラクティック

カイロプラクティックイメージカイロプラクティックでは個人個人の背骨や骨盤や股関節の適切な可動域を確保していき、そこに関連する筋肉の血流を改善し代謝を促すような施術をしていきます。必要に応じて簡単なエクササイズやストレッチ、生活上で注意すべきポイントなどもアドバイスさせて頂き、身体が良い状態を保てるようサポートしていきます。

 

体の症状を改善するためには「姿勢の改善と機能の回復」が必要不可欠です。施術はあくまでお身体を治すきっかけ作りです。ご自身のお身体の状況を理解し、どう向き合って改善していくかがとても大切です。御茶ノ水のカイロプラクティック「新御茶ノ水外来センター」ではカイロプラクティックを通して、皆様の健康なお身体作りをサポートさせて頂きます。

 

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WHO 国際基準カイロプラクター 東堂 達也 B.C.Sc.

本記事の文責カイロプラクティック新御茶ノ水外来センター

院長 東堂 達也

RMIT大学日本校(現東京カレッジオブカイロプラクティック)卒業
カイロプラクティック理学士(B.C.Sc)
応用理学士(B.App.Sc)

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